●インドで栄養改善教育をはじめます 企画参加者募集


●きっかけ

これまでいくつかのインドの教育支援のNGOに参加した経験から、インドのさまざまな学校を訪ねる機会がありました。特にお昼ごろに公立学校を訪れると、学校給食の時間にあたります。これまでインドでは富裕の子どもだけが私立の学校に通っていましたが、2011年の憲法改正に伴い、義務教育が導入されました。多くの無料の公立学校ができ、親の仕事の手伝いや児童労働で賃金収入の担い手だった子供たちの就学を促すために、各州政府は学校給食を導入するようになりました。貧しい家庭の子供たちにとって「学校に行けばご飯が食べられる」という思いが、毎朝学校に行く強い動機になるというのも事実だからです。一方で、こうして学校で出される給食ががとても粗末なことに驚かされます。ごはんに数片の野菜が入ったスープ(サンバル)をかけただけのものがほとんどです。インド政府は給食では十分な栄養を賄えないことを認めて、時々ビタミンや鉄分の錠剤を子供たちに与えたりしています。

 

また給食のない学校で子供たちが持ってくるお弁当と言えば、チャパティに親指大ほどのアチャール(漬物)だけ、汁気のないラーメン(具なし)だけ、中にはビスケット数枚が弁当箱の中に入っているだけの子供たちもいます。

 

 

孤児院で出会った子供たち。この子たちは何歳だと思いますか?みんな10~12歳です。日本の子供たちと比較すると、明らかに体格面で劣っています。
孤児院で出会った子供たち。この子たちは何歳だと思いますか?みんな10~12歳です。日本の子供たちと比較すると、明らかに体格面で劣っています。

 

こうしたことの背景にはもちろん貧困もありますが、それだけではなくそもそも栄養素や栄養バランスの概念がインド人には著しく欠けているんじゃないか、と思い始めたのがきっかけです。実際にインドの子どもたちの体格は、日本人の同世代の子供たちと比較して著しく劣っていて、中学生世代でも日本の小学低学年程度ということは珍しくありません。WHOでもインドの青少年の栄養レベルはアフリカのサハラ以南の国々よりも劣悪な状況だと再三にわたって指摘されています。一方でインドは糖尿病患者数においても、人口で上回る中国を抜いて世界一だと指摘されています。

 

他方、インドは歴史的にアーユルヴェーダのような、食と体と心の関係にどの文明よりも早く気が付き、独特の食文化を育んできた歴史があります。食生活に対するこだわりが他の国々よりも強いという一面を持っています。この大いなる矛盾を、私たちは一体どう捉えたらいいのでしょうか?

 

こうした大きな文化のギャップを見据えながらも、一方で食物にはさまざまな栄養素を含んでおり、バランスの取れた食生活によって健康的な体と心を育むことの大切さについて、栄養学の見地から広めていくべきではないか、とわたしは考えます。

 

 

 

 

 

先に説明したようにアーユルヴェーダや、それからやや外れた様々な伝統的な民間療法が存在し、人々の食生活に多かれ少なかれ影響を与えています。こうした伝統的なものとは異なる、近代的なアプローチでインド人の食生活をより良いものへと導いていこうというのがこの企画の趣旨です。

 

栄養学の基本的な知識と、栄養バランスを意識した食生活が健康的な体と心に貢献するという考えを、簡単なレッスンを通じて普及させていくことを計画しています。現地の食生活、子どもたちの栄養状態についての実態調査にはじまり、インドの食文化を尊重しながら、栄養バランスに富んだ食生活の大切さを提案するために、どのようなプログラムが最適か、まず企画段階に参加していただける方を広く募集します。

 

・栄養士、管理栄養士として栄養学の必要な現場で活躍されている方、もしくは現在学校で学ばれている方。

・食育などに携わっておられる方。

・インドでの栄養改善教育に関心のある方。

・ヒンディー語のできる方(ヒンディー語によるレッスンプログラムを立案します)。

 

●参加方法 大阪で不定期でミーティングを開催しますので、参加していただき、基栄養学の基本的な考え方のほか、アイディアや意見を出していただきます。

 

参加ご希望の方は、下の申し込みフォームにお名前とメールアドレスをご入力の上、送信してください


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