2012年

7月

25日

リアル・スラムドッグ・ミリオネア

 

映画『スラムドッグ・ミリオネア』の舞台となったムンバイ。そのムンバイで最近発覚した誘拐事件は、あの映画よりも背筋がぞっとするような話だ。

→誘拐された20歳の青年、未だ放心状態

ムンバイから南方へ下った郊外のBycullaという鉄道駅で、乞食のマフィアに誘拐された20歳の大工の青年は、その後北方のVirarという町にある倉庫に3週間監禁されていたのだと言う。倉庫には彼のほかに30~40人の少年たちが誘拐されてきており、逃げられないように互いの身体を縛られた上に昼夜を問わずマフィアのメンバーに見張られていたそうだ。

「一度逃げ出そうとしたが、見張りに見つかってしまった」という大工の青年の両足は、焼けた熱い鉄の棒を17回も押しつけられたせいで、いまだに自由に動かすことができないのだそうだ。そこでは、誘拐されてきた少年たちが拷問され、身体を傷つけられて不具にされ、物乞いをするように強要されていたと青年は話す。

しかしその後のある日曜日、12,3人いるマフィアのメンバーが酒盛りを始めたため、彼と他の少年4人が隙を見つけて命からがら逃げ出し、脱出に成功した。しかし未だに監禁されたときのショックで放心状態が続いているという。対応を問われた警察庁次長の「一度調べてみる」という言葉が空虚に響く。マハラシュトラ州の警察はインドでも腐敗で悪名高いからだ。ムンバイの街角には、『(交通)警察に賄賂を渡すな』という標識があるらしいが、自分はまだ見たことがない。