2/16 ●激しい雨の1日

インドマイトリの会のスタッフの方に教えていただき、涅槃堂での朝のお勤めに参加する。早朝から各国の巡礼ツアーの人も続々とやって来る。

宿泊している中国寺に帰ると、急に雲行きが怪しくなり、早朝だというのに夜のように真っ暗になって、バケツをひっくり返したような激しい雨が降った。この乾季の時期に一体どうしたのかと思うような雨だ。正直インドに来て以来、そこらじゅうの木々の葉に白く積もった埃を高圧洗浄機か噴霧器のようなもので軒並み洗い落として歩きたいと思っていた自分としては、気持ちがすっとするような雨だった。宿のベランダから外を眺めていると、埃どころか垢まで洗い落としてくれそうなほど強い雨が寺の中庭に植えられているアレカヤシや柑橘系の木を激しく叩いている。これらの木々もまるでシャワーでも浴びているかのように、枝葉をしならせ、震わせている。1時間半ほどすると雨が一時やんだ。外に出てみる。大きな木から雑草まですべての植物という植物が、垢を落として軽くなったような、さっぱりとした顔をしていた。汚れが落ちて薄くなったような葉っぱがちょっとした風でもさらさらと軽い音を立ててひらめいている。緑色も少し濃くなった気がする。

 

この日は雨が止んでは近くに散策に出かけ、降られてずぶぬれになって宿に戻って来た。

雨を受けたカンナ(大涅槃寺にて)
雨を受けたカンナ(大涅槃寺にて)