3/2 ・パトナー

Gopalganjという町に到着したのは、まだ日が高い時間だった。思い切って次の町まで行こうと決断する。地図を見たらシーワンという町があり、ちょうどバスが出ようとしていたところだったので急いで飛び乗る。シーワンに到着したのは午後7時を回ってからだった。町の外れの寂しいところでバスが止まりみんな降ろされたので、こんな田舎の何もないところ?と少し慌てたが、リクシャに乗ってとりあえず「パトナーに行くからバス乗り場まで」と適当に言って連れて行ってもらうと、ちゃんとした街だった。バス乗り場まで連れて行ってもらい、周辺のいくつかのホテルに行くと、なぜかみんな断られる。日本人と言うと急に部屋はない、と言われるのだ。困って街中を歩くものの、それほどたくさんホテルがあるとも思えない。仕方なくパトナー行きのバススタンドに戻ってくると、バスが停まっていたので乗ることにした。パトナーまでは結構距離があるはずだ。

バスの中でうとうとしている間にパトナーに到着した。気が付くと他の乗客は街中のどこかしらで全員降りたらしい。自分1人、最終地点のバス溜まりのようなところで降ろされる。夜中の12時を過ぎていた。少し歩くとだだっ広いロータリーがあった。チャイ屋がまだ営業していたので、チャイを頼み、同じくチャイを飲んでいたリクシャと交渉する。大都会で地理など全く分からない。どこかホテルのあるところに連れて行ってほしいと頼むと、快く応じてくれた。しかし連れて行ってもらったホテル2軒とも、またもや断られることに!仕方なしに通りをウロウロしていたら、警官が声を掛けてきた。あそこにホテルがあるから行け、と先ほどのホテルを指差している。「あそこは断られた」というのがなかなか伝わらない。そこへ近くの薬局に勤めている男の子がやって来て、近くのゲストハウスまで連れて行ってくれた。とても珍しいところで、個室はなくて病院の大部屋のようにドミトリーベッドがずらっと並んでいた。宿泊客はインド人男性ばかりだが、それほどいないので空いているベッドの方が多い。野宿をしなくて済んだ、という思いでありがたかった。